—これからの歯科医師臨床研修医へ—
皆さんは歯科大学で歯科医学を学び、卒業そして国家試験に合格後、希望に満ちた輝く未来が待っている歯科医師人生を歩もうとしています。
しかし、現在の歯科界はきわめて多くの疾患と治療内容そして高い専門性が求められるようになりました。これは今後も増加していくはずです。だからこそ卒業直後の1年間の過ごし方が重要で、今後の歯科医師人生においてどれほど大きなインパクトを与えることでしょう。
現在の歯科界はもはや普通のことを普通に行って成り立つ業界ではなくなっています。
当院で行うインプラントはより安全なガイデッドサージャリーを100%使用するなど徹底した医療安全主義を貫いています。
また当院の特色として、外来治療の約70%を占める歯周病治療、齲蝕治療などの一般歯科診療を行いながら、看護師、歯科衛生士、歯科技工士などと協力し、救急車で搬送されてきた口腔顎顔面外傷(2016年日本口腔顎顔面外傷学会主催)、蜂窩織炎などの急性炎症、慢性顎骨骨髄炎、歯性上顎洞炎などに対する点滴や口腔内科疾患(味覚異常、口腔乾燥症、舌痛症、口腔がん、口腔扁平苔癬、カンジダ症、口臭、ほか)診断のための採血や各種検査法を駆使し、口腔外科専門医、歯科麻酔専門医、口腔がん専門医、口腔内科専門医と恊働治療を経験できます。
また当院には全身麻酔と入院設備があるため上下顎骨骨折、顎変形症、腫瘍、嚢胞、骨髄炎、神経修復手術などの口腔外科手術のみならず障がい者の歯科治療も全身麻酔下に行っています。
さらに外来や近年特に増加している訪問診療では近隣の総合病院との連携、歯科大学との連携構築も確固たるものがあり、総合病院画像センター、臨床検査室、医科の各科と総合病院内の歯科医院であるようなシームレスな環境を構築しています。
また当院の院長は東京歯科大学水道橋病院および東京歯科大学千葉歯科医療センターの臨床教授を拝命しており、口腔外科疾患はすべて担当しますが、特に「カラーグラフィックス下歯槽神経、舌神経麻痺」(医歯薬出版株式会社)他の成書執筆や近年は「歯科治療による下歯槽神経・舌神経損傷の診断とその治療 に関するガイドライン」策定委員もつとめ、大学病院で神経修復手術を行っています。
神経損傷の防止策や診断はもとより、特に病理学、臨床病態と各種疾患についても講義や顕微鏡を使用して学べます。
歯科医師臨床研修施設として10年の経験がある当院で研修を受ける歯科医師は充実した1年間を通して、様々な経験とともに社会に貢献ができ、多くのかたから嘱望される存在になってほしいと思います。